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森庸子管理者 森 庸子
音声学者(専門分野:日英比較音声学)
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子育て中に、幼児がことばを覚えていく様子に興味を引かれ、大学院に入学。日本語と英語の話しことばのリズムやイントネーション、日本人の英語の特徴、および話しことばの習得を20年以上研究してきました。特に自分自身が英語を話すことが苦手だったことから、日本語を母語とする人が、英語を自然な発音で自動的に話せるようになる方法を模索してきました。このWebsiteは、長年の研究でわかったことをもとに構築したものです。一人でも多くの英語の発音とその話し方に興味のある人に活用していただきたいと思います。

Q&A よくある質問

どうして日本人は英語を話すことが苦手なの?

 英語を読むことは結構できても、英語を話すのは、非常に難しいという人は多いはずです。これは何も日本人が特別不器用だからではありません。あるいは、日本の英語教育が間違っているからだとも言い切れません。そもそも英語の音の種類(例えば/l/と/r/の音)は日本語の何倍もあり、さらにそれらの音の組み合わせも複雑で何種類もあります(例えば/lps/や/str/など)。さらに英語のリズムやイントネーションは、日本語とほぼ正反対の特徴を持っているのです。従って、日本語を母語とする人が、英語の発音やリズム・イントネーションをマスターするのは至難の業となるわけです。
 しかし、日本語と英語の音声はどこがどのように違っていて、日本人の英語にはどんな特徴や問題点があるかを知ることで、自分の発音を自分自身で改善していくことができます。そして、シャドーイングや音読を繰り返すことで、自然な英語が自動的に話せるようになるはずです。

日本人が苦手なのは/l/と/r/の発音?

 日本人が区別できない苦手な発音としては/l/と/r/の発音が随分クローズアップされています。しかし、実際のコミュニケーションにおいては、この2つの子音の区別と同じくらい、あるいはそれ以上に重要で、しかも日本人が大の苦手とする発音があります。例えば、子音が語末で連続するtrouble, mildなどの発音がうまくできないことが、コミュニケーションの大きな障害となっています。(English Sound CabinのPart 4とPart 5では、日本人が特に苦手な語末の子音連続を集中的に練習できます)

どうして英米人はスピーチがあんなにうまいの?

 歴代米大統領や著名人などによる絶妙な英語のスピーチには、聴衆を引き付ける様々な音声的テクニックが駆使されているのです。例えば、長いポーズを挿入したり、話す速度を大きく変化させたりします。それらのテクニックをマスターすれば、英語のみならず日本語のスピーチの達人にもなれるはずです。(「ことばも心も『通じる』英語の話し方」では、スピーチの音声的テクニックの詳細を解説しています)